「山岡石材店」は、昭和8年に父が創業しました。
父親はわたしがいうのもなんですが、
英国紳士風で、頭もよく、まじめな男でね。
わたしが5歳の頃には、この高岡の地でいろいろ始めておりました。
わたしは幼少時から体も大きく、中学2年には父親の背を追い越しましたよ。
親には大変世話になったと記憶しています。
ですから、自分も一生懸命技術を磨き、
ずいぶん多くの石屋、石職人を育ててきました。
県外へも出向きましたし、
技術を学びたいと高岡に来られるたくさんの方を受入れ、育ててきましたよ。
「石屋養成学校」なんて、言われてましたね。

一方で、コストを削減するために、
周囲に先駆けて大型機械を導入するなど、
事業も大きくしてきました。
石は天然ものなので、当社が値段を決めるわけではありません。
その中から良い石を選ぶのは、お嫁さんを選ぶのと同じ。
かたさ(硬さ)、器量、粘りの良さが大切ですね。
できるだけ良い石を使って仕上げたい、お客様の思いは同じです。
その思いに応えられるよう、良い石を産地からまとめて入手し、
大型機械を使い、
本社工場で加工することでコストを大幅に抑えています。

(この業界では)10年経てば、お客様に対して責任がない、
と言われますが、
当社は、アフターについてもしっかりフォローします。
ご依頼があった際は、素材となる石の見本をお見せして、
産地から名称まで、すべてご説明して、
お客様にご納得いただいてから契約させていただきます。
仕事に手を抜くということは、絶対にいけません。
そんなことをしてごまかそうとしても、
5年や10年したら、必ずぼろが出ますから。
辛いときもありましたが、もう少し、もう少しと
社員と一緒に頑張ってきました。
社員は会社にとって宝物。
座学に限らずとも、
これだけは人に負けないものがあればいい。
これだけは人よりがんばれるものがあればいい。
営業が嫌いと泣いていた者が
あるときにおもしろくなってくることもある。
どのようにして人を活かしてあげられるかが大切だと思っています。

"やる気のない者には何もできません。
絶対あきらめないぞ、という思いをもってやってもらいたい。"
"わたし自身、まだまだやりたいことはたくさんありますよ、山のようにね。"